出産後の抜け毛

出産後の抜け毛

結論から申しあげますと、出産後の抜け毛は心配されなくていいです。

妊娠、すなわち卵子が受精して着床すれば、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌して、分娩が起こらないようにしてくれているのです。

もう一方の女性ホルモンである、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量にはそれほど変化はありませんから、男性ホルモンに拮抗してその作用を弱める量も変化ないのですが、男性ホルモン的作用の強い黄体ホルモンが増えた分、男性ホルモンから変化した毛髪の寿命を短くする物質の量も増えているので毛髪の寿命も短くなっているのではないかと思われています。

日が経つにつれて、元のホルモンバランスに戻ってきて、6ヶ月〜24ヶ月程で、自然治癒しますので、一般的な抜け毛の治療と同じ様に栄養を考えた食事と、適切なヘアケアが重要になってくると思います。

また、出産後からの抜け毛と同じぐらいに悩みになってしまうのが、ブラッシングをした際に毛が切れてしまう・・・という声をよく聞きます。

これは一体どういう事でしょうか?

これは、生まれながらにして、髪の毛の強度不足の方もいらっしゃいますが、おそらく、美容室でパーマやカラーをしている事によって髪の毛がダメージを受けているためと思います。

自宅で毛髪の強度を簡単に調べる事ができるのをお教えしておきますね。

それは、ご自身の髪の毛を一本取って、重さが80グラム〜100グラムと表示されているセロハンテープにくっつけてぶら下げて髪の毛が切れなければ、髪の毛は傷んではないです。

傷んでなければ、トリートメント等をきっちりとする事が重要になってきます。

また、ダイエットをしていると、薄毛や髪の毛が切れやすくなったりもします。

毛髪は硫黄を含んだタンパク質からできています。

1日に50〜70グラムのタンパク質が必要とされています。

ダイエット中であっても植物性、動物性タンパク質が必要となってきます。

これらが不足していると、毛が抜けるだけではなくて肌や爪のツヤがなくなってきたり、不健康にもなってきます。

  • DHAやEPAが豊富なイワシ、アジ、サバなどの青魚
  • コレステロールを下げる効果のある海藻類、酢
  • 頭皮の血液の循環を高めるビタミン

を中心に食事をされるといいと思います。

1つの毛穴から何本くらい出ているのか?

統計はないのですが、私の経験からいうと、1つの毛穴(毛孔)から一本の毛というのは、むしろ少ないくらいで、3本出ているというのが非常に多い気がします。

3本の毛といっても1つの毛孔から出ているので、毛包も1つしか存在しないと考えられるかもしれませんが、そのようなことはなく、1本の毛には必ず1つの毛包があり、1つの毛孔から毛が3本出ていても毛包は3つあり、それぞれ独立しているのです。1つの毛孔から5本生えていたりもしますが

立派に成長しているのは2〜3本ほどです。
毛包の数は、生まれた時から成長しても数が増えるということはありません。
毛が多く見える人は1本1本の毛の太さが太いためで、少なく見える人は毛の太さが細いだけなのです。

次にシャンプーですが、これもよく聞かれるのですが
シャンプーには、アミノ酸系、高級アルコール系、石鹸系があるのですが、簡単にご説明をしていきます。

アミノ酸系は、毛髪や頭皮に対する刺激は少ないのですが、洗浄力も少し弱くなります。
現代は、髪を洗う回数も毎日されている方も多いです。
このような状況では、皮脂の分泌が衰えてくる中年以降の方や皮脂の分泌が少ない方にとってはよくないです。

高級アルコール系は、やや洗浄力が強いので、皮脂の分泌が多く汚れやすい男性や、脂性肌の女性向けと考えた方がいいです。しかし最近のシャンプーは、アミノ酸系と高級アルコールの配合されたシャンプーもあります。

石鹸系は、化学的に解釈すると、高級脂肪酸ナトリウムまたはカリウム塩ですからアルカリ性が強く、毛髪がアルカリ性に弱いことを考えるとあまりお勧めできないです。

しかしながら、脱脂力が強いので、しっかりとシャンプーをした後のヘアケアをするのであれば、強い脂性肌の方の洗髪にはいいと思います。最近、石鹸の解釈が拡大されてきて、弱酸と弱アルカリ塩で作られた、形だけが石鹸の界面活性剤もありますので注意が必要です。

当院で薄毛で悩まれている方を診ていると、様々な種類のシャンプーを使っています。

ご自身の頭皮の状態にあったシャンプーを選ばれるのがいいと思います。

 

出産後の抜け毛の次に多いのが

 

枝毛

枝毛についてお話をしていきたいと思います。

当院に来院されている、クライアントさんを診ていると

最近になって、枝毛がかなり増えている様に感じます。

原因は、昔と根本的に変わってはいないのですが、毛髪の水分不足と物理的な力が加わっている事がほとんどです。

ただし、最近の枝毛の出方は変わってきているようです。

枝毛とういうと、真ん中から毛先に向かって裂けているのが多かったのですが、最近の枝毛は、毛先だけにできていたりします。大きな原因として考えられるのは、毛髪の乾燥のしすぎです

毛髪は通常10%の水分があれば丈夫さを保つ事ができますが、それより水分が少なくなると、シスチン結合(縦に伸びている毛の繊維をバラバラにならない様に横で止める様な結合)が弱くなってきていたり

ケラチン(毛の繊維の成分)が硬くなったりします。毛髪をクシで通した際に、毛髪が切れると少し経ってくるとそこから水分が蒸発して硬くなってしまいます。

最近の特に、若い方の毛先が枝毛になっている事が多いです。

それは、美容室等でのカットが原因であると考えられます。また、意外かもしれませんが整髪料が原因になっている事もあります。

整髪料は、髪の毛を強力に固着させるために、水分不足の整髪料があります。毛髪の乾燥が枝毛の原因となる事が多いので、リンスやトリートメントをしっかりと使用して、シャンプー後の乾燥やドライヤーの使用にも十分気をつけるといいと思います。

また、枝毛で朝シャンがいいのですか? と聞かれる事もあるのですが

朝シャンをするのはいいのですが、しっかりとすすぎ洗いが大変重要になってきます。

朝は、忙しいので夜ほど、シャンプーのすすぎをやっていない様です。

ある研究データですが、マイクロスコープで頭皮を見ると

朝シャンをしている半数以上の人が頭皮のすすぎ落としが悪くなっていて、フケやシャンプーのすすぎカスが残っていたそうです。

そうなると、朝シャンプーをしている意味がなくなってしまいますね。

枝毛があると、不健康そうに見えたり、手入れの行き届いていない感じがしたり、
ガサツな印象を与えかねません。枝毛だらけでは髪もキレイにまとまらないし、
ヘアスタイルも美しくありませんよね。

ですのでしっかりとしたヘアケアが重要になってきます。

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