現在、化粧品から医薬部外品、医薬品の扱いまで幅広く女性の育毛剤として販売されています。
よくよく見てみると、医薬部外品の扱いのものが多く感じます。
養毛剤と言われていますが、医薬品には発毛剤と書いてあったりします。
これらの育毛剤と言われる製品の基本的な考え方として
頭皮の状態を良くして、毛球下部への血液の循環をよくすることを目的としています。
それぞれ、説明をしていきたいと思います。
化粧品の育毛剤
目次
まず、化粧品の育毛剤ですがこれらは、育毛料、養毛料というのが正しい呼び方で、フケやかゆみを抑えて頭皮の水分や油分などを補給する事で、毛髪と頭皮の健康を保って、育毛・養毛の効果を求めるものです。
最近では、化粧品扱いの育毛剤は売られていないようです。
医薬部外品の育毛剤は、頭皮になる毛乳頭や毛球下部の血管を拡張する働きによって、育毛・養毛の効果を上げるもので、脱毛の予防、発毛促進などの効果も期待できるとされています。これらは記載が法律によって認められています。
製品には薬用の表示も許可されています。医薬品とは異なり、美容室や化粧品でも販売できます。
主な原材料として、抹消血管を拡張する唐辛子・生姜・センブリがあり、頭皮を刺激する成分が多く含まれています。
その他にはビタミンやアミノ酸などの栄養剤や細胞を活性化する物質や殺菌剤が入っています。
医薬品の育毛剤は、化粧品や医薬部外品と比べるとさらに効果があるとされています。
頭皮の血液の循環を阻止する物質を取り除く成分が入っていたり、頭皮の毛細血管を広げる成分が入っています。
現在、血圧下降剤からできたミノキシジルを主成分とする製品つまり一般名 リアップ
血行促進剤の塩化カルプロニウムを主成分とする製品 カロヤン
が販売されています。
更に病院では、毛乳頭への血液の循環を阻止する物質に対抗する薬としてフィナステリド 一般名 プロペシア
が処方されます。
このプロペシアは妊娠中の婦人が本剤を服用したり、破損した錠剤に触れて有効成分が吸収されたりすると、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあるとされているので、くれぐれも勝手に自分で服用したりするのは絶対にやめた方がいいです。
育毛剤や飲み薬を使用する際はくれぐれも注意が必要です。心配であれば、かかりつけ医に相談されるといいと思います。
女性で薄毛に悩まれていて、育毛剤を使われている方は多いと思いますが
よく聞くお話で
薄毛で育毛剤を使っているのに何で髪と頭皮が使う前よりも状態が悪くなっている・・・
何でですか?
と聞きます。
これは、一体何ででしょうか?
これは、育毛剤に大量に入っている アルコール の存在と言われていますね。
大体が濃度が50%、半分近くも入っている事が多いです。
ではなぜ育毛剤のメーカーは、大量のアルコールを使っているのでしょうか?
答えは、 育毛剤に入っている毛が増える成分を頭皮にある毛根の下にある細胞までしっかりと届ける為に入っています。
しかしながら、この強力なアルコールの為に髪や頭皮が傷んでいると考えられます。
育毛剤を薄毛で気になる頭皮の部分につけた際に スッ とする感覚は 実はこのアルコールなんですよね。
この感覚って何か分からないですけど、頭皮に効いている〜 って感じもしますしね。そこを狙ってメーカー側も使用している様です。
アルコールが弱い方や全くダメな方は、皮膚がダメージを受けやすいので薄毛で使用する際は考えてみるのもいいですよ。
ここで、疑問に思われる方もいると思うのでお答えします。
じゃあ、市販されている育毛剤は全てダメなのか?
という事ですが
そんな事はありません。
ネットや薬局で 必ず生える!! 髪が元気になりました!! などの広告を目にする事があると思いますが
どれを選んでいいのか分からないというお声をいただく事があります。
TVCMやラジオでタレントさんが使っているから とかで決めてしまいますよね??
何を基準に決めたらいいのでしょうね?
私の個人的な意見としては、 育毛剤のアルコールの成分が低いものを選ぶ事をお勧めします。
アルコールが全てダメという事では、ありませんよ。
ある研究者によると育毛剤のアルコールの適切な濃度といったものは分からないらしいですが、私は、大学が理学部化学科でしたので、そこから考えると5%ほどが適切かなと思います。法律的には、どれくらい配合した方がいいかは表示する義務はないです。
育毛剤の裏の表示で上から書いてある順に入っている成分があります。
心配な方は、しっかりと裏面を見られたらいいですよ。
女性の薄毛で悩まれている方は、参考にされたらいいかと思います。
女性の薄毛治療で効果のある育毛剤って?
ですが、前回までのブログで女性の方で薄毛で悩んでいて育毛剤を使おうと思っている方は、育毛剤の成分の中にあるアルコールが少ないものを選んだ方がいいと書いてきましたが、今回は育毛剤の中に入ってる成分について述べていきたいです。
おおまかに分けて次の通りになります。
- 血行促進
- 毛髪が成長する細胞に作用するもの
- 皮脂が出るの抑えたりするもの
- 頭皮に栄養を与えるもの
があります。この他にも各メーカーがビタミンが多く入っていたり、保湿成分が入っていたりと特色を持って販売しています。それぞれ説明していきますね。
まず血行促進ですが、これは薄毛の方で多いのですが頭皮が硬くなってしまっているので、頭皮の血流をよくするための成分として ビタミンE センブリエキス ミノキシジル 等があります。
毛髪が成長する細胞に作用するものとして、塩化カルプロニウム アデノシン アルニカエキス プラセンターエキス 等があります。 この成分にあっている方は、コシがなくて細い毛髪のタイプの方がいいと思います。
皮脂が出るの抑えたりするものとして、ビタミンB6 レシチン 硫黄 等があったりします。
頭皮に栄養を与えるものとして、ビタミンA B オウゴンエキス 等があります。
ここで特に女性の薄毛の改善で育毛剤を使用する際に気をつけてみていただきたい分類に
市販の育毛剤には 医薬品 医療部外品 化粧品 があります。
ここで詳しく書いていきます。
医薬品は、国に登録するのが高額なために比較的に価格が高くなる傾向があります。発毛 という表現が使えますし、表示指定成分103種類以外は、成分を公開しなくていいとされています。
医薬部外品は、 育毛 殺菌 浸透 という表現が使えます。医薬品と同じで 表示指定成分103種類以外は、成分を公開しなくていいとされています。
化粧品は、潤いを与える 綺麗になる という表現が使えます。 全成分の表示が義務化されています。 登録料が比較的に安いので価格も安い傾向にあります。
ここで育毛の効くとされている成分についてお話したいと思います。ミノキシジル と フィナステリド というものです。このブログでも、聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ミノキシジルは、もともと血圧を下げる働きがあるお薬として世に出回ってのですが、発毛する効果が分かってきたので発毛の薬として売りに出された経緯があります。血管を広げてくれる作用があるのでその効果かもしれませんね。 リアップが有名ですね。ですが頭皮そのものの硬さを解消してくるわけではありません。
フィナステリドは、前立腺肥大の治療に使われていました。5αリダクターゼ という男性型抜け毛の原因であるホルモンを抑制する事が分かったので抜け毛の治療に使われています。実は、このお薬に毛を増やす働きはないとされています。 ですのでよく聞くのが、この薬を止めたら毛が抜けるのでやめられない・・・と言う方がすごく多いです。これは、単に薬が抜け毛しないようにしているだけなのです。フィンペシア プロペシア という名前はこのフィナステリドの成分が入っている薬の名称です。
よく聞かれるのが、どれくらい使って効果が出ますか? と聞かれる事があるのですが、だいたい6ヶ月前後を考えていただいたらいいかと思います。それ以上の使用は、私は勧めないです。
ヘア・トニックとスタイリング剤
ヘア・トニックとスタイリング剤についてお話をしていきたいと思います。
ヘア・トニックはエタノールを主成分としていて、清涼刺激剤、防腐剤などを配合したものです。
主に頭皮及び毛根部に作用するものです。
ヘア・トニック中のエタノールの濃度は50〜90%で毛根部に浸透しやすいです。これが女性の薄毛の原因ではないか?と言う研究者もいます。
ヘア・トニックには2種類あります。均一に溶けている単層油性型のものと、もう一つはエタノールに溶けない油(誘導パラフィン等)が配合してあって、使用する際によく振りまぜる2層油性型です。この2層油性型の製品はドライ・スキン用とされています。
ヘア・トニックの原料としては
エタノールがあります。エタノールの効果は、揮発性なので皮膚に清涼感を与えます。配合する成分をよく溶かすして殺菌作用があります。ぬれた毛髪の乾燥を促す働きもあります。
清涼刺激剤があります。これは、すっとした感じがするので配合されている事が多いようです。
かゆみを止める作用もあるのでメーカーとしては入れているみたいです。
止痒剤も入っています。これはかゆみを止める目的で配合されています。かゆみはまめに洗髪をすれば止まるはずですが、その補助として使われています。
かゆみ止めには抗ヒスタミン剤があります。
これらの成分が入っているヘア・トニックを使うのに注意したいことがあります。
それは、ただふりかけるだけでいいのではありません。
頭皮をよくマッサージして、ヘア・トニックを毛根部へ浸透させると同時に、血行をよくするようにしないといけないのです。
スタイリング剤は、いわゆる整髪料と言われるものです。
種類を書いていきますね。
ヘア・リキッドは感触がさらっとして肌触りがよくて、べとつかないので、広く使われています。その理由としては水で洗い流せる、使用感が軽い、手を汚さない、仕上がりが自然である。といった理由があります。
ヘア・リキッドは、ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルを(長くてすいません 笑)エタノールに溶かしたもので、これに可塑剤、湿潤剤などを配合してつくられています。
次にヘアクリームについてお話をしていきたいと思います。
ヘアクリームと女性の薄毛
ヘアクリームは一般のクリームと同じ様に洗剤の成分である界面活性剤を使って水と油を乳化させて作ります。
ここで乳化というのは一緒に混ぜ合わせるという意味です。
油分の多い、油中水型、コールド・クリームタイプ と 水分の多い、水中油型、バニシング・クリームタイプとがあります。どちらもコンディショニング効果は同じ様なものですが、バニシング・クリームタイプの方がさらっとした感触があります。また、バニシング・クリームタイプは水で簡単に洗い流す事ができますがコールド・クリームタイプは光沢が強いかわりに、水での落ちが悪かったりするので一般的にはコールド・クリームタイプの製品が好まれています。
今、お使いのヘアクリームのラベルを見てみるといいと思います。これらを参考にされたらいいかもしれませんね。
ヘアクリームの原材料は油性原料と水と界面活性剤とから作られて、これに防腐剤、香料が加えられています。
油性原材料は鉱物性 植物性 動物性に分けられていて、それぞれ次のようなものがあります。
鉱物性これは実は原料が石油からできています。流動性パラフィン、ワセリン、パラフィン 等があります。
植物性はツバキ油、ヒマシ油、ヤシ油、オリーブ油、アーモンド油、モクロウ、カルナウバロウ等があります。
動物性にはラノリン(ヒツジ)、ミツロウ(ミツバチの巣)、鯨ロウがあります。
クリームに使われている界面活性剤は、ほとんど非イオン型のもので、それ以外の型のものはあまり使われません。通常使われる代表的な界面活性剤としては、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステルなどがあります。
界面活性剤と聞いて、ちょっと抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、これらの成分は比較的に刺激が少なくて皮膚に対する安全性が高いです。
しかしながら薄毛で悩まれている女性の方であれば現在使用しているヘアクリームを水溶性にして成分も気をけるといいと思います。
発毛剤について
よくテレビ等で発毛します! 毛が新しくできる という事であれば、医学的には毛根は生まれた際から数は増えないとされています。
しかし、現在毛を作っていない毛根つまり毛根から髪が生える事を発毛というのであれば、それは正しい広告であると考えていいと思います。
しかし、一般的には細くなっている毛が太くなっても発毛と言っているようです。
この場合は育毛と言うべきです。
髪が生えた! と言うのは、日本皮膚科学会では、毛の直径を測定して、太くなっていれば効果ありと判定しています。一部では同一箇所を同一条件で写真を撮って、それを複数の人間の目視によって判定をしていますが、非科学的だとの声も聞かれるようになってきています。
一部の研究者によっては、頭皮の反射光測定などの新しい測定方法をしています。
毛髪は、1日平均0.3〜0.4ミリしか伸びないのですから、期待はせずにやっていくのがいいと思います。
また最近では、皮膚の成分の1つであるコラーゲンが毛髪にも良いとの事で、毛髪製品にも入れられているようです。
これは、コラーゲンはタンパク質の1つで、皮膚の若さを保つ上で大きな役割を持つ真皮の膠原繊維とういうものの主成分です。
コラーゲンを直接真皮に取り入れることができれば、皮膚の若さを保つことができると思いますが、水に溶ける性質があること、分子量が大きい事から、皮膚や毛髪に塗る事では吸収されません。
しかし保湿作用が大きいので、水分を必要とする皮膚や毛髪に保湿剤としてコラーゲンの入った製品を使う事は、毛髪にとって大変有効的です。
よく、当院のクライアントさんにコラーゲンを飲んだらいいのですか? と聞かれる事も多いのですが
コラーゲンはタンパク質ですから、体内では、ポリペプチドからペプチドへ、更にはアミノ酸へと分解されないと、吸収されません。
これが、髪の毛の再生に使われてるのを考えると、かなり確率的には少なくなっていきます。
また、保湿剤としてさらに強力なヒアルロン酸が脚光を浴びています。1グラムで6リットルの保水力は大変魅力的です。
また、最近、コラーゲンを分解されることなしに真皮に注入する技術が進み、美容皮膚科では多く使用されてきています。お気軽にご相談ください。